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2025年2月19日 (水)

議員定数削減案(2減)は否決される

晴れ

2025218-chugoku_np 中国新聞から。昨日(2月18日)に開会した2月定例会で議員定数を現行の16から14に減らす「江田島市議会の議員の定数条例の一部を改正する条例案」が上程されました。

 これまでの動きを整理すると、1月31日に開催された議会改革推進特別委員会では「議員定数は現状維持」との方針を固めました。(➡こちら

 この方針決定を受け、一部の市議からは、各種団体の代表者を対象にしたアンケート結果(定数削減を求める声が7割を超える)を踏まえ「市民の声を尊重し、人口に応じた定数に見直すべきだ」という声がありました。

2024年12月19日 令和6年 江田島市議会の定数・報酬問題 

【参考】アンケート調査集計結果(R7.1.7公開

 自治会連合会・女性会連合会・商工会など22団体の38人に配布し、25人から回答があった。望ましい議員定数については以下の通り。

望ましい議員定数 回答者数 割合
16人(現状維持)  6人 24%
15人(1減)  4人 16%
14人(2減) 13人 52%
その他  2人  8%

 このたび岡野数正議員が賛成者2名とともに改正条例案(削減案)を発議し、本会議に諮られましたが、賛成少数で否決されました。

 議長と欠席議員1名を除く14人で採決した結果は、賛成4人(削減派)、反対10人(現状維持派)でした。

賛成意見(削減派) 反対意見(現状維持派)
議会が率先して行財政改革に取り組むべきだ。 行政のチェック機能が弱まる。議員不在の地域が増え、多様な意見が反映しづらくなる。

 議員定数及び報酬の削減が議会改革と見る市民の皆さんもいらっしゃると思います。自治体の厳しい財政事情を考慮して議員定数減および報酬削減でコスト削減するというもの。

 しかし、財政事情や人口減のために定数・報酬削減することでは議会改革にはなりません。”議会はどうあるべきか”という視点での改革が必要です。

 この視点からすると、賛成派も反対派も的を得ているとは言えないのではないでしょうか。

 現状維持派の意見は「定数削減により、行政のチェック機能が弱まる。議員不在の地域が増え、多様な意見が反映しづらくなる。」という。

 現議会(定数16)においても、自治会単位でみると議員不在の地域は多くあります。月1回など定期的に議会が自治会連合会など各種団体の代表者と意見交換をする場を設けることで「多様な市民の声」を聴く場が作れます。

 「市民の声」をどう政策に練り上げていくかという力量も課題のひとつです。

 「行政のチェック機能」については、市民が現職議員をどう評価しているか、という視点も大切です。定数が少なくても議員の資質で対応する市町があるのではないだろうか。

 議員を選ぶ側の有権者である市民も自分たちの代わりに「行政チェック」をしっかりしていただける候補者を選ぶことも大切です。

 議会側も少人数でも「行政チェック機能」が低下しない議会運営について調査することも必要です。

 参考までに、各種団体の代表者へのアンケート(➡こちら ) では以下の意見がありました。

■普段は島のために役立っているのか分からない。

■議員数を増やし、市民の幅広い意見を反映させることも大切だと思いますが、どこに課題があるのか(資質・意欲の問題か、市民側の問題か・・)現状ではそれが十分に果たせていると思えません。

■人口減の中議員定数を減らすのは当然の措置と考えます。定数減にすれば議員不在の地域が増えると資料にはありますが、現在江田島町4名、大柿町8名、能美町2名、沖美町2名の構成となっており大柿町のみ突出して多くおり不在の議論は破綻していませんか?類似市との比較を出されていますが、類似市の高齢化率はどうでしょうか。消滅可能都市と言われだしたのは数年前になります。

■第一に人口減少にあわせて定数も見直すことが大切だと思う。市の課題が増えていますが、議員を増やせば解決するという問題ではないと思います。人数ではなく、内容を濃いものにしていただければうれしいです。

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