海洋ごみ削減への動き~瀬戸内オーシャンズX(2)
くもり一時雨のち晴れ
2021年(令和3)1月に掲載したブログ記事、『海洋ごみ削減への動き~瀬戸内オーシャンズX』(➡こちら)。
日本財団が2020年(令和2)12月に瀬戸内海に面した瀬戸内4県(岡山県、広島県、香川県、愛媛県)と連携協定を締結し包括的海洋ごみ対策事業『瀬戸内オーシャンズX』を発足しました。
自治体を越えた広域の連携体制のもと、閉鎖性海域である瀬戸内地域での海洋ごみ対策を進めるとともに、循環型社会を見据えた“瀬戸内モデル”を世界に発信していくことを目指す取り組みです。
目標としては、2025年(令和7)までに瀬戸内海への新たなごみの流入を70%減らし、回収量を10%以上増やすことであり、3ヶ年計画の「瀬戸内海洋ごみ削減行動促進・支援基金」を2022年(令和4)5月に設置し、助成プログラムを実施しています。(➡こちら)
対象となる団体は、本プログラムの主旨(➡基金要綱)に沿った取り組みを行う日本の団体(※)、企業。
※団体とは、一般財団法人、一般社団法人、公益財団法人、公益社団法人、NPO法人、学校法人のほか、農業組合、漁業組合、自治会、その他公益的な事業を行う任意団体(法人格のない団体)などを指す。助成規程(➡こちら)によると国・地方公共団体は対象外。
対象となる事業の内容としては以下の通りです。
(1)瀬戸内4県においての戦略的なごみ回収の推進に関する助成 | (2)地域循環型社会形成に関する助成 |
■川や海での回収活動を通じた地域での担い手の育成・専門的知見・スキル向上。 ■ホットスポットを踏まえた効率的なごみ回収活動、またはごみ漂流特性を踏まえた効率的な海岸ごみ回収活動、および、これらの活動に付随する自治体調整、安全管理、地元調整、実施検証、情報発信などの内容を含む事業の計画立案と実施。 ■漁業操業時に混獲される海底ごみなどの回収・仕分け作業に貢献する漁業者・漁業協同組合などの支援および、これらの活動に付随する関係者の調整、情報発信などの内容を含む事業の計画立案と実施。 |
■瀬戸内4県の海洋ごみ削減に貢献しうる発生抑制、資源循環スキームの構築。 ※短期(1~2年)で問題解決が見通せる活動を対象とする。 |
すでに2022年(令和4)第1期の助成事業では11団体の事業が確定しています。(➡こちら)
広島県では、これまで『海ごみ』の本格的な対策会議(広島県海ごみ対策検討委員会)を設置し、世界的な情勢を踏まえ、これまでのゴミの回収や清掃に加え、流出防止のため、もう少し踏み込んだ対策の必要を検討してきました。
海ごみについては、海流の影響もあり、単県よりも広域的な連携による取組が効果的です。産官学そして地域住民との連携による削減推進モデルの構築に期待しています。
【参考 過去ブログ】 2018年12月11日 一般質問(海ごみ削減プロジェクトについて) 2019年 7月13日 令和元年海浜清掃ほか 2019年 9月16日 広島県の海ごみ対策 2019年11月 7日 広島県 海ごみの実態調査(H30年度) 2019年12月12日 漂着カキパイプ、無条件買取へ 2021年10月29日 海洋プラスチックごみへの取組2021~広島県 |
広島湾を中心としたカキ養殖業で発生する養殖資材である発泡フロート、プラスチックパイプ・ワッシャーなどが海ゴミとして焦点が挙げられており、事業者も発生させない努力をしています。(➡参考)
しかしながら高コストであるため、なかなか前に進まないのも現実です。広島県では海岸清掃に対する補助金を市町に交付していますが、『発生元の改善』ということで事業者へ資材購入の補助金メニューも必要ではないかと考えます。
(参考)
江田島市の海岸漂着ごみついては平成28(2016)から県の補助金を活用し、(公社)江田島市シルバー人材センターに委託して海岸清掃を行っています。
【追記】新型コロナウイルス
9月30日、マスコミが報道する広島県内の新規感染者数は1224人(前日比318減)でした。
県内3大都市では広島市が526人(322減)、福山市は217人(13増)、呉市は69人(31減)。
※広島市、福山市、呉市は9/27公開分から国の全数把握の簡略化に伴って集計方法が変わることなどから午前ではなく、午後に数値を発表することになりました。(➡NHK)
一方、江田島市は7人(±0➡市HP、県公表資料 )でした。9月は412人で累計感染者数は2423人。
※9月29日(木)の結果です。県公表資料は広島・福山・呉を除く県管轄市町。
一日も早い、コロナ収束を願うばかりですが、一人ひとりが、引き続き、マスクの着用、手洗い、手指消毒や『3密回避』など、基本的な感染防止対策をすることが大切です。
※政府分科会は7月11日に「感染拡大の第7波に入った」という認識を示しました。(参考➡NHK)増加の要因としては、オミクロン株の新系統「BA・5」への置き換わりや、ワクチン接種からの時間経過が挙げられています。
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