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2022年5月 9日 (月)

限界集落を考える

くもり一時晴れ

 『限界集落』。これは社会学者、大野晃氏が1991H3)年当時提唱した概念で、65歳以上が半数を超えた集落(➡総務省資料)をいう。

(参考)全国町村会➡町村長随想(限界集落)地域創生メディア『槻木』

 『限界』とは、疎化・高齢化の進行により農作業や生活道路の管理、冠婚葬祭など、集落としての共同体の機能を維持することが“限界”に近付きつつあるという意味。

 また、55歳以上が半数を超えた集落を『準限界集落』という。将来、『限界集落』になりえる地域ということ。

 いま江田島市域で『限界集落』になっているという地域について大きく取り上げらえれることもありませんが、かつての『小字』単位では既に65歳以上がほとんどという集落(地域)もあるのではないだろうか。

 近くにお店がない地域での移動販売は、買い物弱者への支援策ですが、『限界集落』への対応ともいえます。

2018年 5 9移動販売、8地区29拠点

 『自治体』という単位だったらどうだろうか。65歳以上の高齢者人口50パーセントを超え、税収入の低下高齢者医療、高齢者福祉の負担増で財政維持が困難になった自治体のことを『限界自治体』というそうです。 

 江田島市はどうだろう。令和4年(2022)41日現在の高齢化率(人口に占める65歳以上の割合)は以下の通り。

【江田島市】

2022.4.1 人口 前月比 65歳以上人口 高齢化率
日本人 20,700 ▲384 9,723 46.97%
外国人    594 ▲ 9    16  2.69%
全 体 21,294 ▲393 9,739 45.74%

 まだ高齢化率は50%未満であるから『限界自治体』ではないが、今後、更に高齢化が進んでいくと厳しい現実が待っていると言えます。因みに、令和4年(20223月末の外国人市民を含む年齢別人口統計(➡こちら)では、55歳以上は57.7%という数値になっています。

 少し話は逸れますが、本日ネット配信されたForbes Japanに興味深い記事が掲載されていました。

広島の限界集落にあるコミュニティに学ぶ、地域経済の作り方

 フォーカスされているのは呉市の大崎下島の限界集落で独自の地域づくりに携わる(一社)まめなの活動について。

 同法人のHP(➡こちら)によると、大崎下島 久比地区を拠点に「くらしを、自分たちの手に取り戻す」ことをミッション(≒果たすべき使命)として多角的な取り組みに挑戦しています。

 三宅紘一郎代表理事の考えとして、「ただ地域の資源を利用し、それを売って儲ける、というモデルは持続可能ではありません。地域に収益を還元する循環を作っていくことで、ビジネスを永く続けていくことができます。」(➡現時点における『まなめ』の目指す地域経済循環モデル

 具体的なことはこれから調べてみようと思いますが、将来的な『地域づくり』にとって、何かヒントになるものがあるかもしれません。全国的に人口減少が加速度を増し、超・高齢社会に突入している現状において、ある意味、先進地である江田島市として、『えたじまモデル』を模索することが大切です。

【追記】新型コロナウイルス

 5月9日、マスコミが報道する広島県内の新規感染者数は2日連続1000人を超え1112人(前日比297減)。県内3大都市では広島市686(35減)、福山市は119人(153減)、呉市は57人(28減)。

 一方、江田島市は8人(±0→市HP県公表資料 )でした。
 ※5月8日(日)の結果です。県公表資料は広島・福山・呉を除く県管轄市町。

 一日も早い、コロナ収束を願うばかりですが、一人ひとりが、引き続き、マスクの着用、手洗い、手指消毒や『3密回避』など、基本的な感染防止対策をすることが大切です。

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コメント

自分の住んでるとこは周りは空き家か空き地だらけで
50代の自分がまだ若いほうで、気分的には限界集落に向かいそうな気配がありますね。
呉もそうですが若い人が少ない。

これが仕事先の西風新都では若い人や子供もたくさん居るので考えさせられます。

投稿: 堀田しげる | 2022年5月10日 (火) 20:38

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