教育委員の定数条例問題@安芸高田市
くもり
6月23日の中国新聞から。市長と議会が対立している安芸高田市では、教育委員に関する『定数条例廃止案』について否決される公算がある。
市長提案の廃止案は、総務文教委員会(定数8)に委員会付託され審議した結果、委員長を除く7人で採決を取り、賛成少数(賛成1反対6)で否決されました。6月28日の本会議でも否決される公算が高い。
教育委員は、地方教育行政の組織及び運営に関する法律では4人と規定されているが、条例で5人以上の委員を置くことが出来るとされています。
地方教育行政の組織及び運営に関する法律 (組織) 第三条 教育委員会は、教育長及び四人の委員をもつて組織する。ただし、条例で定めるところにより、都道府県若しくは市又は地方公共団体の組合のうち都道府県若しくは市が加入するものの教育委員会にあつては教育長及び五人以上の委員、町村又は地方公共団体の組合のうち町村のみが加入するものの教育委員会にあつては教育長及び二人以上の委員をもつて組織することができる。 |
石丸市長は、『出身地や長くいた地域に限らず、市として最適な教育を考えるための人材を集めるのが趣旨』と条例廃止を提案理由としています。
一方で、市議からは『旧6町の代表者の声は非常に大切』、『地域の風土や文化を踏まえた学校教育が必要』との意見。
安芸高田市は2004年(平成16年)3月1日、高田郡の6町(八千代町、美土里町、高宮町、甲田町、向原町)が新設合併してできた市であり、地域代表の議員が住民との対話の中で、賛同しないということであれば理解できます。
江田島市はどうか。2004年(平成16年)11月1日に安芸郡江田島町、佐伯郡能美町・沖美町・大柿町の4町が新設合併してできた市です。教育委員会は教育長(能美町出身)と4人の委員で構成され、法律に規定された定数になっています。(→江田島市教育委員会)
尚、委員は旧4町の出身者が1名ずつ任命されています。もし、法律上3名の委員であったとしたら、教育長と3委員で旧4町出身者を1名ずつというバランスをとるのではないだろうか。合併したまちだからこそ、住民サイドでは、”地域のバランス”を考えてしまいます。
(追記)委員会付託
江田島市議会では、会議規則で『委員会付託』することになっていますが、当初予算及び決算の認定以外は省略しています。
本来、委員会付託すべきであると何年も前から議会運営委員会他で訴えていますが、いまの議会メンバーには理解していただくことが出来ていませんでした。
6月16日に開催された議会運営員会で、予算決算常任委員会の設置についても持ち越しになり、次の議会で議論していただくよう議運から申し送りすることになりました。
県内14市で唯一、当初予算・決算認定以外は委員会付託を省略している江田島市議会です。おそらく、改選後の議会でも難しいのではないだろうか。
(参考)これまでの委員会付託等に関する過去記事
2012年10月25日 第11回議会改革特別委員会
2012年11月 9日 第12回議会改革特別委員会
2014年 3月24日 委員会付託について
2014年 4月11日 6月定例会から重要議案、委員会付託へ
2014年 6月 5日 H26年6月定例会の日程が決まりました
2017年10月 5日 第5期議会スタート前におもう (その1)
2017年10月16日 委員会付託について(竹原市議会が委員会付託導入)
2017年11月 9日 委員会付託にむけて
2018年 5月21日 竹原市議会を訪問 (視察研修報告)
2020年9月 1日 定数削減による常任委員会及び委員会付託について
6月26日、広島県内の新型コロナウイルスの新規感染者数は5人(うち広島市1人)で10人未満は4月13日以来ということです。
感染者は減少傾向にありますが、リバウンド回避のため、一人一人ができる感染症対策に心がけることが大切です。
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