安芸高田市、副市長を全国公募
くもり
左は中国新聞から。安芸高田市は2人目の副市長について転職情報サイトを活用して全国公募するという記事。新型コロナウイルス感染症の影響もあると思いますが、今月末まで公募を行い、書類審査のあと、市職員も加わってWeb上での面接により選考し、議会の選任同意を得て4月に就任というスケジュールになっています。
なお、全国では副市長を公募する自治体が増えており、大阪府四條畷市で1700人(→こちら)、富山県氷見市で810人(→こちら)の応募がありました。
安芸高田市 HP→こちら
転職情報サイト→こちら
転職情報サイト→募集情報
転職情報サイト(市長のメッセージ)→こちら
市長のインタビュー記事には以下のことが掲載されています。
「これまで安芸高田市では、”全体最適”が上手く考慮されていませんでした。6つの町が合併して市になりましたが、それぞれの町で始まった事業を市が受け継いでいるためです。また、市費を投入している施設は多くありますが、概して経営状況が悪く、年を追う毎に、市の財政を圧迫しています。こういった事業や施設の整理は少なからず地域住民の反発を招くものです。しかし、それでも未来のための意思決定を行うべきだと考えています」
「持続可能とするには、新たに真に統合されたまちに変えていく必要があります。この“新/真・安芸高田市”を実現するために外部の力が有効と考え、公募に目をつけました。これまで当市になかった知見を加え、沈滞している市政を盛り返していきます」
この2つの文脈を統合すると一部マスコミが報道(→こちら)した内容になるのだろう。”全国公募をする理由として、衰退し続けている安芸高田市を変革するためには、市民に根付いている合併前の「旧町の意識」を取り除く必要があり、そのためには、「外部の力」が有効”という内容になっています。
江田島市も安芸高田市と同様、合併してできた市です。4町融和の名のもとにスタートした市政ですが、市民/議会に根付いている旧町意識というのは今でも肌で感じることがあります。
合併当初には、広島県から派遣された職員が助役(→議会だより第2号P14)として2年間、在職して頂いたことがありますが、その後の副市長は市職員/教職員であった市内在住者が就任しています。(参考→平成19年3月定例会第4日会議録)
以前にも書きましたが、江田島市の条例では副市長の定数は2人となっています。2人目の副市長として、外部からの人材を登用することも検討してはどうだろうか。
2020年8月29日 副市長二人体制に思う
左は国立社会保障・人口問題研究所(社人研)の「日本の地域別将来推計人口(平成30(2018)年推計)」を参考にした江田島市の人口推移と推計のグラフです。2015年(平成27)までは国勢調査の人口、2019年(令和1)と2020年(令和2)は10月1日現在の人口です。
推計でいくと約20年後の2040年(令和22)には1万2560人と予測され、2020年(令和2)12月1日(2万2396人)よりも9836人減るということになります。2040年の年齢階層別人口の推計は以下の通り。
65歳以上のパーセンテージが高齢化率ですが、以前も書きましたが、女性の高齢化率が男性に比べて圧倒的に高いことがわかります。(→2019.5.20 高齢化率にみる特性)
0~14歳 | 15~64歳 | 65歳~ | 合 計 | |
男 性 | 436人 | 3596人 | 2413人 | 6445人 |
6.8% | 55.8% | 37.4% | 100% | |
女 性 | 423人 | 2304人 | 3388人 | 6115人 |
6.9% | 37.7% | 55.4% | 100% | |
合 計 | 859人 | 5900人 | 5801人 | 12560人 |
6.8% | 47.0% | 46.2% | 100% |
20年後の江田島市をどう描いていくか、正念場であると思っています。人口減少が最大の課題ですが、今後の「まちづくり」に欠かせない財政問題もこれからさらに厳しくなります。(→2020.12.10 行財政改革実施計画と財政計画を一本化し『行財政経営計画』へ)人口規模と財政に見合った「まちづくり」、そして輝く未来をどう切り開いていくか。
今秋には議会の改選があります。20~40代の若い方にぜひとも挑戦してほしいと思っています。市長が提案する「まちづくり」(予算)に対し、20年後も現役世代である子育て世代の意見はとても貴重です。一定程度の若い層が議会を通して江田島市の活性化に繋げてほしい。
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