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2020年12月30日 (水)

R2年12月定例会 観光振興について(質疑応答)

くもり時々雨

 午後から厳しい寒さになりました。12月定例会で「観光振興について」質問しました。質問の背景や要旨については、以前、ブログでご案内していますが(→こちら)、議会だより原稿を作成するにあたり、録音・録画から市長答弁及び再質問の要約をまとめました。
 詳細については議会の録画中継でご覧いただければと思います。(→録画中継

1.質問要旨

観光振興について

 第2次総合計画で総観光客数100万人を目標に設定し、観光振興計画では、観光客数・観光消費額の増加を目的として本市のめざす将来像を設定し、その実現のための基本方針と具体的施策について示している。

 市長は2期目に重視する施策として観光振興を挙げているが次の点について問う。(中国新聞→11月3日

1.市長の目指す観光戦略について

2.新ホテルおよび指定管理施設(宿泊施設)への支援について

3.岸根における開発可能性について(→参考

4.地域振興施設(道の駅)整備について

5.観光協会の在り方と支援策について

2.市長答弁及び再質問

(1) 市長の目指す観光戦略について

【市長】私の目指す観光戦略につきましては,「江田島市観光振興計画」での基本理念としております,「本市への来訪のきっかけをつくり,観光を「産業」として育成すること」でございます。
 これにより,新たな雇用を生み,江田島ファンや観光の担い手を増やすことを一体的な観光推進体制として進めてまいります。
 その進め方といたしましては,施策体系を「一体的な観光推進体制づくり」「来訪のきっかけづくり」「観光関連産業づくり」そして「担い手・縁づくり」に分類し,この4つの施策体系により観光振興のエンジンを回転させることで,交流人口100万人を目指すものであります。

【胡子】観光振興計画の4つの施策体系によって、観光を産業として育成することで、仕事の創出をつくり、総合計画にある総観光客数100万人を目指し、観光消費額を増やし経済効果を上げる。そのためには観光振興計画を着実に実行していくことと理解しました。

観光振興計画の数値目標

  現状地(H27) 中間値(H31) 目標値(R6)
総観光客数 54万人 69万人 100万人
観光消費額 7.7億円 13.1億円 29.0億円
一人当たり観光消費額 1,426円/人 1,900円/人 2,900円/人

(2)新ホテル及び指定管理施設(宿泊施設)への支援について

【市長】来年7月に開業予定の新ホテル「江田島荘」は,「江田島市観光振興計画」の重点項目として掲げております「観光拠点の整備」の「魅力的な宿泊・温泉施設整備プロジェクト」として位置づけ,取り組んでまいりました。
 また,「サンビーチおきみ(ウミノス)」は,海と島の観光・交流ゾーンにおける観光・交流拠点として位置付けております。
 宿泊者の増加は,「総観光客数」及び「観光消費額」の増加にもつながります。
 来訪者を宿泊につなげるため,まずは,来訪のきっかけづくりとして,観光戦略チーム「一歩」の取組の中で,テレビなどのローカルメディアを活用した情報発信のほか,牡蠣殻の釉薬などを使った江田島焼き体験や,シーカヤック体験など本市ならではの体験プログラムを充実させているところでございます。
 今後も「一歩」による取組のほか,体験型修学旅行における地域おこし協力隊によるシュノーケリング体験など,体験プログラムの造成やプログラム提供体制の整備などを進めてまいります。
 さらに,新ホテル「江田島荘」,「サンビーチおきみ(ウミノス スパ アンド リゾート)」を訪れていただくきっかけを作り,事業者との連携を図りながら,体験と宿泊を合わせたプログラムづくりや情報発信により,来訪者・宿泊者の増加に寄与できるように支援してまいります。

【胡子】新ホテルの支援ですが、市の説明では令和3年までに9億1373万3千円です。(それ以外に)温泉施設の維持管理には20年でいくらか。

【産業部長】維持管理業務、3年ごとに交換する揚湯ポンプ(7回)、温泉井戸の浚渫(2回)、その他経費を含め、維持管理費は20年間で1億1600万円の試算となっています。

【胡子】企業立地条例条例の奨励金総額はどの程度を想定しているか。

【産業部長】総額で1億3350万円になります。

※内訳:建築施工費(18億円見込み)の5年間の固定資産税免除が12600万円(2520万円/年)。ただし、過疎法の3年免除もある。
 新規雇用奨励金は正規職員ひとり50万円。15人と聞いており750万円。(パート含め50人)

奨励金の種別 奨 励 内 容
企業立地奨励金 新増設した産業施設等に係る固定資産税相当額を5年間,100%助成(限度額なし)
新規雇用奨励金 新増設した産業施設等に勤務する新規の常勤社員(市内居住)を雇用した場合,1人当たり50万円を助成(限度額2,500万円,1回のみ)
※当該産業施設等の操業を開始した日から1年経過後の最初の11日時点で6月以上市内に住所を有する者に限る

【胡子】指定管理施設(サンビーチおきみ)は令和3年度までが期間。どのような位置付けか、宿泊施設としてどう期待しているか。

【産業部長】市も内装や機械設備を改修した。観光交流拠点、海と島の観光交流ゾーン内に位置付けている。宿泊者を呼び込む施設となっているので、指定期間中は情報発信等の連携を取りながら宿泊者の増加に努めてまいりたい。
 財政事情もあるので、令和4年3月でいったん切れるが、次に指定管理する場合、総合的な指定管理料や期間を慎重な協議をすすめてまいりたい。大切な施設には変わりない。

【胡子】江田島市の西海岸に位置し、とても夕日が美しく、宮島とも目と鼻の先という立地条件にある。(いまコロナ禍で観光事業は厳しい状況にあるが、コロナ後を見据えた戦略を練る必要がある。)宮島からの観光客誘致(導線を作る)を含め、旧サンビーおきみに過去にあったような桟橋の設置は考えられないか。

【産業部長】現在は簡易的な桟橋です。クルーザーを付ける桟橋なら億単位の費用がかかる。例えば半額国が持っても市の持ち出しがあります。正直、市民の皆さまの同意がどこまで得られるか自信がありません。畑漁港には立派な桟橋があるのでご理解いただきたい。

【胡子】新ホテルには20年間で10億を超える支援をする。海上からの誘客には一定程度の投資は必要であり、国や県に働きかけながら検討していただきたい。

参考:新ホテル補助金5億円を含む支援→能美海上ロッジの解体について

(3)岸根における開発可能性について

【市長】岸根の岬一帯の開発につきましては,平成30年度に開発可能性調査の受託事業者を選定し,令和元年7月に調査結果の報告を受けました。
 調査結果の内容につきましては,令和元年11月26日開催の市議会全員協議会で申し上げたとおり,岸根の岬に,世界水準の高級かつ個性的な宿泊施設,いわゆるSLHを建設し,周辺環境の素晴らしさを国内外にプロモーションすることで,江田島市のブランドイメージを高めようとするものでございました。
 他方,持続的な収益性は確保できるものの,施設と周辺環境の整備に,約12億円を試算しており,そのうち市の負担として6億円相当の支援を求めるものでございました。
 このため,国,県からの各種支援制度を模索したものの財源の確保には至らず,新型コロナウイルス感染症の影響もあり,現時点では,事業化の目途は立っていないのが現状であります。
 このたびの開発可能性調査により,岸根の魅力と可能性を確認することができましたので,今後,民間事業者から自主財源による事業提案がございましたら,積極的に協力してまいります。

【胡子】市の考え方はわかりました。岸根開発の調査は有益的なものだと考える。調査報告書は市の所有物です。コロナ後になると思うが、将来、民間資本で花が咲くことを願っています。

(4)地域振興施設(道の駅)について

【市長】私が目指す地域振興施設とは,「本市の新鮮で実り豊かな農水産物や加工品などの販売促進,魅力発信,そして交流の場」となる施設です。
 この事業は,呉農業協同組合と江田島市漁業振興協議会,江田島市商工会,江田島市観光協会などで構成する「江田島市6次産業化・地産地消推進協議会」のメンバーの皆様の御協力のもと,整備を進めてまいります。
江田島市版の地域振興施設は,財政的な面を考慮して,当初から大規模な施設にするのではなく,小さく生んで大きく育てたいと考えております。
 この施設は,農業・水産業に携わる方や6次産業化として市内の観光・体験に取り組む方のかかわりによって,徐々に大きな施設へと発展し,しごとの場の創出や,健康寿命の延伸にもつながっていくことを期待をいたしております。

【胡子】市長のご答弁では、①休憩機能、②情報発信基地、③地域連携機能を備える、国土交通省に登録をする「道の駅」でないことはよくわかりました。

(参考)2020年7月28日 道の駅構想について

 12月8日 市6次産業化・地産地消推進協議会 地域振興施設準備部会が開催されたたということである。これは平成29年度に呉農業協同組合、漁業振興協議会、商工会、観光協会、女性連合会、食育専門委員会をはじめとする6次産業化と地産地消にかかわる団体及び金融機関、県、市で構成される協議会のなかの分科会ということでよいか。

【産業部長】発端は協議会ですが、今回は実際にやる場所を絞り、規模も小さく生んで大きく育てる。実際に役割分担を振り分けてやろうと分科会を設置した。呉農業協同組合、江田島市漁業振興協議会、江田島市商工会、江田島市観光協会、そして江田島市の5団体で分科会を開いた。

【胡子】市民の関心事はどこにできるのかということだがこの点はどうか。

【産業部長】4か所を調査したが、今回1か所に絞ったが相手があることなので場所についてはお答えできない。

【胡子】江田島市内では、ふるさと交流プラザさくら、能美里の駅、ウエストバザール、鷲部地区の一次産品を売る場所がある。競合しかねないが、地域との協力・合意が必要と思うが。

【産業部長】現時点での地域振興施設の構成員は呉農業協同組合、漁業振興協議会、商工会、観光協会を考えており、それぞれのネットワークによって商品を集荷する。現在ある施設は構成員(4団体)が直接かかわっている施設はないのでそれぞれが特色を持ってやっていらっしゃる。新たな特色を持った施設になる。

【胡子】平成22年の江田島ふるさと市場では不協和音もあったと聞く。共存共栄をしっかり検討していただきたい。江田島市の漁獲高は県内50%を占める。ブランド化について分科会で意見はあるか。

【産業部長】水産業のブランド化について、例えば6次化も取り組みたいとあり、市も支援する。

江田島ふるさと市場(第3回県政知事懇談→P14から事例発表

 平成21年(2009)に建設業協会が主体となって、海生交流都市開発協議会を設立し、国土交通省の建設業と地域の元気回復助成事業に「江田島フィールドミュージアムづくり」で応募し、選定されました。

 江田島市の陸の玄関である大君小学校付近で仮称「江田島ふるさと市場」を開設し。テント15張の出店者とともに平成22年(2010)320日にオープンし、920日までの半年間に42100人の来場者があったとの報告もある。

 販売品目は、地元の特産品、農産物、魚介類を主としており、まさに、これから目指そうとする『地域振興施設(道の駅)整備』の先駆けである。

【胡子】観光消費額を上げるにしても商品の内製化はキーになる。商品開発への市の支援は。

【産業部長】6次産業化と地産地消は有効で、併せてブランド化も考える。

(5)観光協会の在り方と支援策について

【市長】観光協会につきましては,観光戦略チーム「一歩」の観光振興の推進役,市内観光関連事業者等との連携及び観光客への情報発信などを担う任意団体となっております。
 なお,将来的には,観光振興・交流促進のため,「稼ぐ力」を引き出す経営力を磨き,江田島市の強みを活かした企画・営業・プロモーションを行うことができるよう,一般社団法人化を目指しております。
 本市としましては,観光協会の一般社団法人化に向けて,引き続き,積極的に支援をしてまいります。

【胡子】市役所に観光協会が入った経緯および事務局体制は。

【産業部長】観光戦略チーム「一歩」の一員として交流観光課との連携強化のため今年7月から市役所2階に来ていただいている。ふるさと交流館では従来通りの観光案内と物販、市役所では事務作業を行う体制となっています。

【胡子】財政支援団体だが、平成28年の会員数は203名だったが、いまはどうか。

【産業部長】個人56、法人93の149です。

【胡子】市としては一般社団法人化を支援するとあるが、設立目標は。

【産業部長】平成30年6月の理事会で提案された。令和3年4月1日の社団法人化を目指して定款の整備をしている。

【胡子】将来的に、観光振興・交流促進のため、『稼ぐ力』を引き出す経営力を磨き、江田島市の強みを活かした企画・営業・プロモーションをすることができるよう一般社団法人化を目指すということは、いわゆる「地域商社」としての機能も備えることを期待しているのか。

【産業部長】地域商社というものはよくわからないが、とりあえず自立していただける方向性を模索している。

地域商社

 地域の多くの関係者を巻き込み、農産物などの地域の資源をブランド化し、生産・加工から販売まで一貫してプロデュースし、地域内外に販売する組織のこと。広島県内では安芸太田町の一般社団法人地域商社あきおおた(→HP)がある。

(参考)過去ブログ→2017418日 地域商社で島おこし

【胡子】収入源は補助金、指定管理料、物販収入だが、厳しい状況と思うが、必要な団体であると理解している。そのために一般社団法人化したあとの「ひと・もの・かね」の支援をどう考えるか。

【産業部長】「かね」の部分では指定管理用を減額して自立していただく方向性を考えている。「もの」では、ふるさと交流館は場所がわかりにくいが、地域振興施設ができれば、そこに入っていただければわかりやすく利用しやすいのではないか。「ひと」は永遠のテーマであり、お金をかけて人を呼べばいい人が来るかもしれないが、江田島市の中で、「一歩」を通じて皆さんと協議を進めていくうえで人材の磨き上げ、素晴らしい人材が(市内)にいると考える。

【胡子】入湯税の嵩上げで地域振興の財源として考えられないか。

【市民生活部長】新ホテルができて直ぐ上げることは考えていないが、今後、ひとつの観光振興の財源として、どういう形がいいのか考えていきたい。

入湯税

 地方税法で入湯客11日について150円を標準としている。釧路では、2015年から入湯税の嵩上げを行い、2018年には別府市でも入湯税の嵩上げの条例が市議会で承認されている。

 能美海上ロッジ、シーサイド温泉のうみがあった時代の入湯税の税収は、参考値として、合併直後の平成17年度が7123千円、平成27年度が5526850円。

【胡子】江田島市も厳しい状況であり、財源をどう確保するかがポイントになる。江田島市は観光産業を広げていくことによって仕事を作っていく、雇用を増やし、経済効果を広げていくことを展開している。エンジンを回すのは観光協会であり、いかに自立させるか、いかに支援してエンジンを回していただくか整理が必要で財源確保のために入湯税について言及しました。
 観光協会は観光振興を推進するエンジンであってほしい。市、商工会、そして宿泊・飲食・土産物・観光施設・体験事業者などの観光関連団体事業者との強力な連携が必要が必要であり、将来的には各種団体と地域DMOを組織し、江田島市内の観光マネジメントとマーケティングを行う必要があると考えるが市はどう考えるか。

【産業部長】DMOについては勉強不足ですが、観光を回していくエンジンとして観光協会や一歩で協力いただきながら盛り上がりを作っているのでしっかり頑張って、DMOに繋がればと考えている。

【参考】地域DMO(Destination Management/Marketing Organization)

○庄原市の事例
 2019年8月 8日 庄原版DMO設立に向けた検討会発足

○三次市の事例
 地域再生計画オール三次観光まちづくり推進計画
 一般社団法人みよし観光まちづくり機構組織令和2年度事業計画

【追記】議会だより

202012general_question_tourism 202012gq_new-hotel  令和3年2月発行の議会だより。右は新ホテルへの補助金、周辺整備(能美海上ロッジ解体費用)の予算額を一覧にしたもの。

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