秋月~呉航路、11月から長期運休へ
晴れ
江田島市お知らせメールで、秋月と呉を結ぶ航路が令和2年11月16日から令和3年5月31日まで運航休止することが分かりました。理由としては新型コロナウイルス感染症による売り上げ減少等の諸事情によるものということです。
江田島市としては、コロナ禍の利用者減による航路維持対策事業として、令和2年5月8日の専決処分で、航路ごとに3月~6月の期間、広島航路50万/月、呉航路30万/月を支給する補正予算(→こちら)、そして8月補正予算(→こちら)で令和2年7月~11月まで支援期間を延長することを補正予算で対応してきました。しかしながら、このたびの長期運休に至ってしまったことは非常に残念です。
現在運航しているバンカー・サプライ社は、2010年(平成22)、当時運航していた大昭汽船が航路廃止を決定した後、航路継続を申し出ていただいた会社であり、市民の一人として感謝。
2009年 1月20日 民間航路、一部休止(大昭汽船 大君・柿浦~呉航路)
2010年 4月23日 民間航路の厳しさ(大昭汽船 秋月~呉航路廃止申し出)
2010年10月28日 秋月-呉航路、継続へ
(追記)10/15中国新聞
これまで秋月~呉航路は赤字であり、呉湾で運航する遊覧船の収益で赤字補填することで維持していた。コロナ禍による観光客減により遊覧船での収益によりカバーできない状況下にあるとのこと。
人口減少による運賃収入減は江田島市を発着する航路の悩みです。市所有船を中町・高田/宇品航路で運航する民間企業も複数航路を運営し、船員の共有化による合理化で企業努力しています。人件費、燃料費が運航コストの大部分を占めており、原油マーケットの動きも注視しなければなりません。
いまコロナ禍で船舶に限らず、全国的に航空、鉄道、バス・タクシーなど公共交通機関は非常に厳しい状況ですが、江田島市民にとって広島や呉を結ぶ海上交通は極めて重要なインフラです。
議会に交通問題調査特別委員会(→委員会名簿)があります。いま江田島市を取り巻く公共交通についてどう対処すべきか等、しっかり議論し行政へ提言してほしい。
将来的に市所有船舶の建造も予定されており(→R1年第11回全員協議会)、また、利用者減少傾向にあるなかで民間会社の船舶更新(新造船建造)も大変厳しい時代にあります。
このような中長期的な課題についてもしっかり議論し、国の交通政策基本法を研究しながら公共交通協議会や市へ提言することが求められます。
中町/宇品航路の船舶の更新について (R1年第11回全員協議会) (一財)地域公共交通総合研究所に船舶更新の必要性の判定について委託し、結果、現在所有する3隻のうち、2隻の更新を推奨する報告を受けた。(→説明資料) 現状及び今後の推移をみると更新が望ましい船舶のサイズは以下の通り。 【ニュー千鳥】→124総トン双胴船高速旅客船(定員150名) 【ロイヤル千鳥】→65総トン双胴船高速旅客船(定員99名) 【スーパー千鳥】当面は継続使用 建造費は1隻4~5億円(税込)と見込まれ、財源は過疎債(50%)、企業債(50%)を考えている。 尚、船舶の更新は多額の経費が必要となるため、財政状況や次期指定管理者との協議を踏まえつつ、船舶の仕様や更新時期について検討する。 |
さらに、地域公共交通の活性化及び再生に関する法律に基づき、2016年(平成28)に策定された「江田島市地域公共交通網形成計画」も令和2年度までの計画期間であり、来年度以降の計画がどうなるか併せて検討しなければなりません。
国の動きでは地域公共交通の活性化及び再生に関する法律等の一部を改正する法律が、令和2年6月3日に公布(公布から6ヶ月以内施行)されており、こういったことも交通問題調査特別委員会は調査項目として取り上げ、江田島市を取り巻く交通問題の課題と対策について委員会としての意見を取りまとめることが大切です。
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