合併町に広がる議員不在
晴れ
今日の中国新聞から。広島県内で『平成の大合併』以降、中山間地域及び島しょ部で旧町に在住する議員がいないエリアが広がっているという記事の一部。
このたびの三次市議選により旧布野村からの立候補者がおらず、不在地区は福山市、庄原市、三次市、呉市の4市の旧7町になるという。
理由としては、定数削減と人口減が挙げられています。確かに、定数削減により当選するための得票数は上がります。また、おおよそ有権者は地域代表として議員を選ぶ傾向があり、人口が少ない地域の候補者が得票数を獲得するにはハードルが高くなります。これに加えて4年に1度の選挙で当選を続けることができるかわからず、また、退職金もないため生活に不安を感じるという声もあります。
江田島市では合併してすぐの平成17年(2005)の市議選で人口に応じて旧町単位で定数を設ける『小選挙区制』で行われました。左は当時の旧町ごとの定数です。これは対等合併である4町で人口が少ない地域から議員が選出されないかもしれない、という危機感からでした。
その後の選挙では選挙区を一つにして行われております。直近の平成29年(2017)の選挙では以下の通りとなっており、町別人口(R2.3.1の日本人)と町別議員数を記します。
町 名 | 江田島町 | 能美町 | 沖美町 | 大柿町 |
日本人の人口 | 7,887人 | 4,825人 | 2,780人 | 6,525 |
議員数 | 6人 | 2人 | 2人 | 8人 |
既に31自治会単位での議員不在地区はありますが、将来的に削減及び人口減少により、議員不在の旧町が発生するかもしれませんが、地域の声をどのように議会で受け止めるかという仕組みも大切です。ひとつには住民自治組織である『まちづくり協議会』と議会の連携ということもあるかもしれません。
参考までに、市になってからの町別議員数は以下の通りです。合併時は在任特例により町議会議員が1年を任期とする市議会議員になりました。
選挙年(定数) | 江田島町 | 能美町 | 沖美町 | 大柿町 |
合併時(53) | 16人 | 12人 | 12人 | 13人 |
H17(26) | 10人 | 5人 | 3人 | 8人 |
H21(20) | 7人 | 4人 | 1人 | 8人 |
H25(18) | 6人 | 4人 | 2人 | 6人 |
H29(18) | 6人 | 2人 | 2人 | 8人 |
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