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2018年12月30日 (日)

平成30年の振り返り(その4)

くもり

 12月16日に江田島市国際交流協会が設立されました。当日は法人・団体および個人会員の総勢約人が出席し、会長には明岳市長が就任しました。

 なぜ、このたび国際交流協会を設立したのかということです。多くの市民のみなさんの記憶にあると思いますが、5年前の平成25年3月14日に中国人の技能実習生による痛ましい殺傷事件が江田島町切串でありました。

 この事件により江田島市には多くの外国人が住んでいることが分かりました。平成26年3月時点では576人、そして平成30年では約700人の外国人市民が江田島市に住んでおり、100人に3人が外国人市民ということになります。どこの国からかということになりますが、数年前だったら中国人が半分を占めていましたが、現在では、ベトナム、フィリピン、中国の順になっています。

 日本に来ている外国人市民の皆さんは、江田島市の主要な産業であるカキ養殖業や造船業など、さまざまな場所で働き、住んでいます。外国人市民の皆さんと共に江田島市の地域づくりをしていく多文化共生社会を築くことが大切であると認識しました。

 事件をきっかけとして、これまで日本人市民との交流の場ということでは、サッカーやバドミントンなどのスポーツ大会や外国の料理を一緒に作って食べるという食文化交流を行なってきました。

 また、日本語教室立上げを目的として、平成28年度から文化庁の地域日本語教育スタートアップ事業に採択されました。『ゆめタウン』1階の文化教室をお借りして、月に2回、日本語クラブが開催され、外国人市民の皆さんに寄り添う形で、それぞれのやりたいこと、例えば、カタカナや平仮名の練習、漢字の練習などコミュニケーションを図っています。

 おりしも秋の臨時国会では、入国管理法の改正法案が可決され、来年4月に施行されることになり、これまで以上に、外国人が日本で働き、そして、住む時代が予測されます。

 そういった意味では、このたびの江田島市国際交流協会設立はタイミング的にもよく、来年度からやっていこうとする内容としては、①食文化交流会、②国際交流スポーツ大会、③外国人市民の相談、④日本語クラブ開催(日本語教室)、⑤生活支援(リサイクル品配布他)、⑥日本語クラブ参加のボランティア育成などがあります。

 そして日本語クラブ(日本語教室)の役割は重要な順に、①居場所、②交流、③地域参加、④国際交流、⑤日本語学習ということになります。上述したとおり、多様な国籍の外国人市民がいます。彼らも一定の日本語を学んできておりますが、共通言語としては、『やさしい日本語』がキーワードです。

 分かりやすくいうと小学校低学年でもわかる日本語です。7月の豪雨災害でもありましたが、『避難場所』は外国人にとって難しい単語です。『みんながにげるところ』とか『給水所』も『水を配るところ』とすれば、外国人も理解することができます。つまり、外国語がわからなくても『やさしい日本語』で十分コミュニケーションをはかることができます。(→参考

 遠く外国から来た外国人市民も、道端で出会えば、『こんにちは』と声をかけると笑顔で応えてくれます。ぜひ、多くの日本人市民の皆さんも日本語クラブに来て、外国人市民の皆さんと触れ合っていただければと思います。

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