PFI法改正の動き~上下水道等の公共インフラ
雨のち晴れ
昨日の日経新聞から。国がPFI法(民間資金等の活用による公共施設等の整備の促進に関する法律→こちら)の改正案を1月22日に召集する通常国会に提出し、早期の成立・施行をめざすという。
公共インフラの民間への売却を促すもので、上下水道や公共施設の運営権を売却する際、地方議会の議決を不要にし、国から借りたお金を前倒しで返済することも可能にするもの。
道路、トンネル、港湾施設、下水処理場などのインフラ建設は高度経済成長期(1955~1973年)に集中的に整備され、現在、耐用年数を越えるものが増えています。(→参考)施設の整備費用が国の財政を圧迫するとみて、国は地方自治体に対してインフラ施設の民間事業者への売却や運営権の譲渡を促している。
これまで関西国際空港や仙台国際空港の運営権は売却され、地方空港の民営化は徐々に進んでいるが、今後は更に上下水道など他のインフラ施設へも波及させたいという意向があります。
広島県では水道事業の県内統合を検討しており、江田島市にとってどのような影響が出るのか分かりませんが、今後の動向を注視することが必要です。
(参考)上下水道の官民連携に「コンセッション方式」による民営化は最適か?(→前編 →後編 )
※コンセッション
国や地方自治体が公共施設の所有権を維持したまま、運営権だけを民間に売却する仕組み。民間資金を活用した社会資本整備であるPFI(プライベート・ファイナンス・イニシアティブ)の手法のひとつで、運営権を得た企業は利用料金を設定・徴収し、収入を事業運営に充てる。運営権の売却は国や地方の苦しい財政事情があり、民間のノウハウを活用することでサービス向上などにつなげる狙いがある。
【参考】広島県の水道事業に関する過去ブログ
2015年11月12日 県営水道36年度に赤字
2016年10月19日 広島県、水道事業広域連携への模索
2017年 9月 5日 広島県、水道事業統合提案へ
2017年 9月 9日 広島県、水道事業統合に向けて説明会
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