消防庁舎の移転場所について
晴れのちくもり
消防庁舎建替えについて複数の市民等からお問い合わせを頂き、自分なりに調べてみることにしました。左は3月28日の全員協議会で配布されたものと集成図を組み合わせたものです。
集成図により土地の地番および所有者等を知ることができ、不動産登記簿で土地・建物の所有権等の権利関係を確認することが出来ます。
市役所から取り寄せた集成図からは、市が建替え場所に決定した土地は3筆であることが分かります。登記簿からは2筆(土地AとB)は同一3名の共有、1筆(土地C)は前述の3名のうちの1名であることと権利関係の推移等が分かりました。また、旧・江田島ボウルの建物は民間企業が所有者になっており、土地・建物について登記簿上から知り得るポイントをまとめてみます。
【土地について】
① 土地A
共有者3名のうち、2名の住所変更届出が転居した平成16年7月と平成28年3月であるのに平成29年2月中旬に登記がなされている。
②土地B
平成28年5月に3名の共有者へ遺贈。所有権移転登記は平成28年12月。
③土地C
平成25年6月に相続されているが平成28年12月(土地Bと同日)に所有権移転登記。
【建物について】
土地Aにある旧・江田島ボウルの建物ですが、税金等の滞納により旧・江田島町が差押(平成13年7月)、江田島市が参加差押(平成18年7月)していました。しかし、平成28年11月11日に旧・江田島町の差押および江田島市の参加差押が解除になっています。滞納を不能欠損として処理したものと思われますが、滞納額がいくらだったのか気になるところ。また金融機関により1億円の根抵当権が設定されていたが平成29年6月に解除によって抹消されています。
建物を所有する法人(会社)は平成20年8月に破産手続きを開始するも費用不足によって手続き廃止が決定され、平成21年3月に登記簿は閉鎖されました。しかし、平成29年5月になって清算人が選任され登記簿が復活しています。
今年の2月定例会(予算議会)が閉会したあとの3月28日に議会全員協議会で急遽、移転先変更の報告がありました。登記簿を見る限り、昨年11月頃には既に移転先候補として挙がり、土地・建物の権利関係の整理・手続きが着々と進められていたのではないか。議会はこの点をしっかり行政に説明を求めることが必要で、行政にも説明責任がある。
現在、江田島ボウル(及び元・歯科医院)は解体工事が進んでいます。旧・ボウリング場施設はアスベストを含む建物ですが、解体作業発注者は建物所有者(破産した企業)ではなく、土地所有者3名の内の一人です。解体作業費を考えると更地購入費9,000万円はかなり安いと思います。建物所有者の破産により、土地所有者が売るに売れない塩漬け土地として長らく放置されていたことがうかがえます。
現在の消防庁舎は有償土地(1123.97㎡)にあり、将来的に原状回復(建物解体)費用がいくらになるのか、こちらも議会への説明がなされているのか気になるところ。一連の動きを整理すると、行政が丁寧な説明をしていないことで市民への不信感を招いていると思われます。
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