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2008年6月 3日 (火)

バランスシートを考える

雨のちくもり

 平成18(2006)年8月31日、総務省が、【地方公共団体における行政の更なる推進のための指針】(以下、指針)を発表しました。そのなかに地方公会計改革(地方の資産・債務管理改革)というのがあります。

 バランスシート(貸借対照表)および行政コスト計算書(民間会社の損益計算書のようなもの)を活用し、また、公営企業や第三セクターなどを含む連結バランスシートの作成・公表を積極的に取り組むよう要請しております。

 江田島市など人口3万人未満の都市は5年後までに(つまり平成23年までに)①バランスシート②行政コスト計算書③資金収支計算書(キャッシュ・フロー計算書)④純資産変動計算書財務4表の整備または財務4表の作成に必要な情報の開示を取り組むよう指導しております。

 自治体の会計処理は単式簿記・現金主義会計であり、現金の出入りの時点で整理します。一方、民間企業などは損益の発生時点で整理する複式簿記・発生主義会計です。例えば、税金についていえば、発生主義では課税した時点で収入があったものとして処理しますが、現金主義では実際に納められた時点で処理します。現在のように現金取引より信用取引(売り掛け、買い掛け、手形、小切手など)が一般的になると現金主義は財務の実態を反映しているとはいえません。

 単式簿記・現金会計では、土地や建物といった現金以外の資産や借入金などの負債の情報が蓄積されません。また、現金支出を伴わない減価償却費や引当金などの情報が計上されず、行政サービスに要した正確なコストが把握できない、という問題点もあります。

 そこで財務4表により建物・道路・公債(借金)などの資産・負債の管理や利子・減価償却費などを含む正確なコスト情報を把握することによって効率的・効果的な行政運営を行うことが求められるわけです。

 旧:自治省(総務省)がバランスシートの作成マニュアルを公表したのが平成12(2000)年3月ですが、よりいっそう求められる原因となったのが2006年(平成18)の夕張市破綻であったと思います。

 また、【地方公共団体の財政の健全化に関する法律】(自治体財政健全化法)(平成19年6月22日公布、平成21年4月1日施行)によって、自治体は今年2008年秋には平成19(2007)年度決算に基づく健全化判断比率4指標(実質赤字比率、連結実質赤字比率、実質公債費比率、将来負担比率)を公表しなければなりません。

 さらに財政健全化計画の策定が必要な自治体は平成20年度決算から適用されます。つまり、自治体財政健全化法の前提となる公会計整備として、第三セクター・公営企業などを含む連結ベースでの財務4表を早急に作成しなければならないのではないかと考えます。

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