晴れ
暑い一日でした。九州地方南部は入梅したという記事を読みましたが、広島県地方は今週中にはまだ梅雨にはならないようです。
最近、全国的に鉄や銅などを盗んで犯人がつかまる事件を新聞紙面上で見受けられます。さて、刑法を見ると、【窃盗罪】とは、
【刑法第235条】 他人の財物を窃取したる者は窃盗の罪と為し十年以下の懲役に処す。
ポイントは①財物、②他人の所有権および占有権。
①民法では【物=ぶつ】とは、第85条で【本法に於いて物とは有体物を謂う】と定義しております。つまり、目に見えない電気や磁気情報は、かつて、窃盗罪となりえませんでした。
一時、テレフォンカード偽造があり、上野あたりでイラン人が一枚1000円で何時間でも使えるカードを売っていた時期がありました。平成初期。取り締まる法律が無いので、【刑法第234条の二】として、【電子計算機損壊等による業務妨害】という条文を平成3年に追加改正しました。
民法が施行されたのが明治31年7月16日(1898年)、刑法が施行されたのが明治41年10月1日(1908年)です。まさか、当時の日本人はテレビとかADSL、テレフォンカード、電子メールが当たり前の未来は予測できなかったと思います。
つまり、法律というのは時代に即して変化するものである、ということです。このような論理で謂って良いのか判りませんが、【日本国憲法】も時代に即したものに変えていかなければならないのではないでしょうか。
現行憲法においては、【防衛省】の存在は読み方によっては【違憲】でしょう。子供でも【おかしい】、というのではないでしょうか。【自衛隊法】という法律はありますが。1954年(昭和29)の自衛隊発足当時から日本国は国内外を【ごまかし】ていたと解釈せざるを得ない、というのも現実です。私は自衛隊の存在を否定しておりません。【自衛隊】が法的に存在しえる【憲法】にすべきではないでしょうか。
②他人の所有権および占有権
何年か前でしょうか。古新聞などの【古紙】が値上がりしたことがありました。関西あたりだったと思いますが、地方自治体の【ゴミ集積地、所謂、ゴミステーション】に捨てた新聞を【自治体委託業者が引き取る前に取りに来た業者】が【窃盗罪】になるかどうかの議論がマスコミで報道されました。
どうなんだろう。古紙や金属類がお金を出しても引き取ってくれない時代もあったでしょう。今はアルミ・鉄などは【China=中国景気】で高騰しております。
たとえば、江田島市のゴミステーションに市民がアルミ缶を持ち寄る。市(委託業者含む)が回収する前に、其の場所から持ち去る行為は果たして刑法にいうところの【窃盗罪】にあたるのかどうか。
アルミ缶が価値が低いときには、自治体としては持ち去っていただくと有難い。価値が上がると困る、という理論となるのでしょうか。
法律論からすると【価値の高低】に関わらず、自治体が【実質的に占有している場所】に置いてある【物】を【持ち去る=窃取】することは刑法235に抵触すると解釈します。但し、被害届けが前提でしょう。
時折、身近な法律問題を書くことにします。【法治国家】である以上、否応無く、【法律】に縛られています。その法律を作るのが皆さんの代表である国会議員で構成する国会です。
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